自治体と民間の就職支援会社が連携しているという話は、あまり聞いたことがありません。
しかし、横浜市では看護師の復職について、大手医療機関向け専門の就転職支援サイトを運営しているエージェントプロフェッショナルと連携して、看護師復職支援事業を行っています。ご存知の通り、横浜に限らず多くの地域で看護師の人数が不足しています。これは日本国内だけの話ではなく、全世界的に看護師の人数が足りていないという実情があります。看護師の人数が不足しているということは、我々利用する側からすれば必要な時に必要十分な看護を受けることができないという状況です。また、看護現場からすれば、一人の看護師が相当な無理をした状態で働いているということになります。無理が重なれば身体的・精神的に大きな負担となるのは明らかで、そのような状況で仕事を続ければ重大な過失につながる可能性があります。命を扱う看護現場での過失は、つまり患者の命に関わる重大な事態を招くということになるのです。

実際、新卒の看護師の採用については、横浜市の調査では採用目標人数を下回ることがほとんどです。また、現役の看護師が離職する割合も、近年は徐々に減少していたものの、平成24年度ではわずかに上昇しました。
このように、横浜市ではわずかずつではあるにしても看護師不足の状況が徐々に進んでしまっていることが伺えます。こうした事態を打開するための方策として、横浜市だけでなく全国的に注目されているのが看護師資格を有していながら、現在看護師の仕事をしていない潜在看護師と呼ばれる人々の存在です。育児を理由に退職するのは、働きたい気持ちがあるとすれば本当に残念なことです。育児中の支援をしっかり使い、次の就業に向けて温かい雰囲気で対応してくれたらと願うばかりです。育児支援の内容は【女性のための育休支援協会】というサイトでだいたいのことを知ることができます。知らない支援がないか?チェックしてみましょう。

看護師が看護の仕事を離れる理由はいくつかあります。待遇の問題や仕事や職場に馴染めないといったものから、結婚や出産によって退職するケースなど様々です。こうした潜在看護師が現場に復帰する場合、いくつか越えなければならないハードルがあります。実際に復職の障害となるのは子育てとの両立や自宅と勤務先の距離、配偶者の扶養範囲に入るのかといった外部的な要因から、現場の雰囲気や環境が変わることによる不安といった、実際に仕事をする際の不安要素など様々です。

こうした個々の事例を自治体だけでカバーするには限界があります。そこで就転職支援サービスが登場するというわけです。エージェントプロフェッショナルは、看護師の復職支援のための施設を募集したり斡旋したりする活動を行っています。また、実際の職探しについては本職ですから、復職を希望する潜在看護師一人一人の要望や条件にマッチした職場を探すことができます。